小川哲(『君のクイズ』を書いた人)はさ、なんか今ノリノリの作家だから、それだけで注目度は高いよね。比較しちゃうと失礼な感じもあるけどさ、深水黎一郎(『ミステリー・アリーナ』を書いた人)って結構マニア向けっていうか、そもそもなんで、よりによって『ミステリー・アリーナ』を映画にしようって企画がすんなり通ってるわけ、とか思いまくりなわけなんだけれど、まあいいよ。唐沢寿明主演で堤幸彦監督って、なんかそれはちょっと見たいよね。←『ミステリーアリーナ』の話ね。どうせ面白くないってのは大前提ね。酷評レビューで盛り上がる未来が見えるよ。先取りして泣いてる。ウソ泣きね。
原作小説をどちらも読んでいる人は、きっとこう思ってる。
全然タイプの違う作品が、なんか似たようなクイズの映画として同時期に公開していて、不思議だなあ。ま、どっちも見にいかないからどーでもいいけど。マンダロリアン楽しみだな〜。
思うしかないからね。いや、マンダロリアンが楽しみなわけないだろ。緊張が走り続けてるだろ。これつまらなかったら次は無いらしいじゃん、SW(スター・ウォーズを略した2文字)。どうでもいいけど。
原作小説の出来でいったらさ、『君のクイズ』はぼちぼちじゃん。なんか映画の『スラムドッグミリオネア』みたいな話を、結構そのまんまやってんなって感じ。あっちの原作小説(『ぼくと1ルピーの神様』)は読んでないから知らないけど、人生の断片とクイズが重なっててどうこう、みたいなものが、ごにょごにょして煮え切らない終わり方にしてみましたって感じ。比較的短い小説だしさ、まあこういうのもアリよねって感じ。「クイズは人生」だって、『カプリティオチャンネル』(クイズ作家がやってるYouTubeチャンネル(古川が痩せたことの方が「人生」って感じある))見れば見るほど、そうは思えないけどね。特に競技クイズはさ、やっぱり、そういうんじゃないから、すごいんじゃないの?
『ミステリー・アリーナ』はさ、本格だとか新本格とかいって日本国内で不気味に発展してきたミステリーというジャンルの中で、煮詰まりすぎて出てきた変なやつじゃん。推理によっていくつもの結論が出てしまう、いわゆる多重解決もの(まずこれがニッチなサブジャンルすぎる)、の、超変則型。そういう意味ではかなり凝った作りでとんでもない力作。でもさ、いかんせんハイコンテクストだしミステリー的にすげーってだけ。井上真偽の『その可能性はすでに考えた』とかもそうだけど、ミステリーファン的にはゲラゲラ笑いながら心底感動するけどさ、ミステリーファンって麻耶雄嵩(犯人はいないとか言い始める変態)を読んで芯から震えてるような奴らだから、相手にしないほうがいいじゃん?『虚構推理』は岩永琴子のキャラデザが良すぎてマンガが続いてるわけじゃん。
どっちの作品にも思うのだけれど、映画にするようなやつですかこれ。そんなふうに思う企画は山のようにあるけども、一応言っておきたくはなるよね。
予告を見る感じだと、『君のクイズ』は原作よりもサスペンス色の強いドラマになってそうだけど、どういう味付けをするつもりだろ。人とか死んだりするのかな。そうなると、すごい嘘っぽくなりそう。中村倫也がどこまで困った顔できるかが見どころですか?
『ミステリー・アリーナ』は、今更の堤幸彦が今更のデスゲームっぽいやつで、やすっぽいコメディ演出でがんばろうとしてて、すごいよね。原作小説の大ネタ部分とか、映画で言われてもマジ意味ないからさ、堤幸彦演出で勝負する気なの。まさかね。
この映画が同時期に公開されるのは、配給会社の政治的な思惑とかがありそうに思えちゃうよね。東宝(君のクイズの配給)に松竹(ミステリーアリーナの配給)がぶつけてきてる感じ。でもさ、よりによってこんなさ、どーでもいい感じのクイズ映画で喧嘩しなくてもいいよね。クイズ映画で勝負だ!ってさ、何してんのマジで。笑ってほしいのかな。笑ってあげようかな。笑ってあげるくらいしか、できそうにないよ。ごめんね。
なんならさ、黒澤清が監督する、米澤穂信の小説『黒牢城』の映画が、来月公開されるんだからさ、そっちのほうが、気になるよね。総合的に。